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社会と研究をつなぐ (3) — 人類学談話会

半年ほど経ってしまいましたが、東京大学進化人類学研究室のセミナーにて講演をさせていただきました。
これまでは基本的に心理学領域の方々を対象にトークしていましたが、今回は進化人類学に精通している先生方が多数ご出席してくださり、大変勉強になりました。
と同時に、進化心理学的アプローチには進化生物学の深い知識が不可欠であり、一人で行う研究には限界があるなあとも思いました。
学際的にチームで研究していければいいなあと感じます。

ちなみにここの研究室の方々とは、ラー油を作ったり、

キムチを自作して豚キムチ食べたり、

サムゲタン作ったりさせていただきました笑

といっても、私はあまり貢献していませんが、、、
ありがとうございます。

ダイエットはあなたをスーパーモデルにさせるのか?

Tovée, M. J., Mason, S. M., Emery, J. L., McCluskey, S. E., & Cohen-Tovée, E. M. (1997). Supermodels: Stick insects or hourglasses? Lancet, 350, 1474-1475. doi:10.1016/S0140-6736(05)64238-9

スーパーモデルになるために食事制限をして細くなればいいのか?
これを検証したのがTovéeのグループ。
って言ってもスーパーモデル云々は枕詞みたいなもの。
魅力的な女性はどのような体型をしているのか,というのがリサーチクエスチョン。

300人ずつのファッションモデル,グラマーモデル,一般女性に加え,拒食症患者30人の身長,BMI,ウエスト,ヒップ,バストのデータを収集した。
結果,1)ファッションモデルは他よりも背が高いこと,2)ファッションモデルとグラマーモデルはよりくびれのある体型(砂時計体型)なことがわかった。
特に,背の高い砂時計型はより曲線的に見えて,この曲線が女性の身体的魅力に重要な要素なのだ。
つまり,細くなることが必要条件なのではないのですねー。

この論文のオチは,食事制限はあなたをVogueのカバーガールにはしませんよ,だそうです笑